Raphael
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さて今日の福音書には、イエズス様の限りない憐れみ、慈しみが表されています。イエズス様のもとに、1人の重い皮膚病の人がやってきます。そして、彼は跪いて『御心ならば、わたしを清くすることがおできになります』と打ち明けました。この重い皮膚病は、かつては不治の病とされた恐ろしい病気でした。親しい家族や友人とも一緒にいることができず、仕事に就くこともできず、人里離れて死を迎えるまで生きていかなければなりませんでした。この病から癒されるのは、死者の甦りと同じように不可能なことと思われていました。その1人がイエズス様に近づいて、『御心ならば』とその信仰を告白したのです。

 これは福音書に記された癒しのエピソードの1つですが、神様への信仰、姿勢、信頼、心の動きが深く結びついています。イエズス様に対する信仰があることによって、イエズス様は力を発揮なさいます。マルコ福音書6:1~6には、イエズス様の出身地であるナザレの人々がイエズス様を大工の息子ではないかと言いながら躓いてしまい、彼らの不信仰のゆえにイエズス様は奇跡を行えなかったことが記されています。それに対し、今日の福音書に登場するこの病む人の姿勢は、イエズス様への信頼、信仰が表れています。彼は、イエズス様のもとへやって来て、跪いて、ひれ伏して願ったのです。この跪くとは、敬虔な祈りの姿、神様への礼拝の姿です。しかも彼は、『御心ならば』と憐れみと請うのです。ここに、神様への全面的な信頼が表されています。今日、私たちは聖堂で共に跪いて祈りますが、神様が私の願いを聴くなら感謝し信じますという条件付きの祈りではなく、全てを『御心』に委ねるという、この祈りが神様への相応しい祈りです。イエズス様は、このような敬虔な姿、全面的な信頼の心をお受け止めになります。そして、新共同訳聖書で訳された『よろしい。清くなれ』というみことばは、別の訳では『私は望む。清くなれ』と訳されていますが、イエズス様はこの1人の病む人の『御心ならば』という祈りの言葉に呼応して、その祈りに応えてくださいましたから、『よろしい』よりも『私は望む』という言葉の方が、より鮮明になると思われます。病気になって、もはや家族や仲間と共に生きられず、仕事や社会からも隔てられてしまう事態であっても、このように人と人とが一緒に生きられないような隔たりや妨げを、イエズス様は自ら手を差し伸べて取り除いてくださったのです。

 この福音書のエピソードは、今日の私たちにも全くあてはまります。21世紀、この国、この世界で、人々はさまざまな生き方をしています。日本という国は、漂流しているようです。まるで大海原を、舵を失って彷徨っているように見えます。人々は、これ、と思うと飛びついて、それが本当のお導きであるかを深く考えずに熱狂した挙げ句、それが偽りや移ろうものと悟ると、今度は深い落胆に沈んでしまうのです。多くの人々が生き方を求めて漂っている……これは、この国の多くの人に見られるように思います。そして人間は、自分のことで精一杯ですから、周りの悲しみ、苦しみに手を差し伸べることができず、自分の悲嘆ぶりを嘆くだけのようです。私たちが生きていく中で、隔たり、妨げは、私たちの心の中にも色々と起こってきます。もう1度、イエズス様に近づいて願い、イエズス様に触れていただくことで私たちの心も清くなります。苦しみは、人の心の中にありますが、その苦しみの中にイエズス様が近づいてくださいます。眼を天に向けると、必ず光が差し込みます。このことを忘れてはなりません。

 ここで、神山復生病院という施設に子供の頃から過ごされた1人の病者の方の詩を読んでみたいと思います。この方は、その苦しみの中に光を見出し、信仰者として多くの祈りを表されました。その1つ、『ですの譜』という詩です。

善いと判断したらやってみるんです。

生きている証明にです。

失敗したら失敗を踏み台にするんです。

次のチャンスを見つけるんです。

幸せなら誰かが不幸を忍耐しているんです。

ありがたいことです。

  不幸ならその分だけ誰かが幸せなんです。

  よろこんであげるんです。

  神は人間の親なんです。

  子供に父母があるようにです。

  幼児イエズスは神に対する人間の姿です。

  手放しの信頼です。

  人生は生きることなんです。

  復活の栄えをいただくためにです。

全ては、神様の深い憐れみによるのです。」
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